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薄毛治療（FAGA治療）について
女性に起こる薄毛を総称して「FAGA」（Female Androgenetic Alopecia）と言います。
研究が始まった当初は男性のAGA（男性型脱毛症）と同じであると考えられていたため「Female（女性の）」＋「AGA」として呼ばれるようになりました。
しかし、AGAは男性ホルモンによる脱毛症であり、女性型脱毛症とは原因や症状が異なることが明らかになってきたため、現在では「FPHL」（Female Pattern Hair Loss）という名称が使われることが多くなってきています。
FAGAの症状について
前頭部や頭頂部など、頭部の一部分が薄くなるAGA（男性型脱毛症）とは異なり、FAGA（女性型脱毛症）では頭部全体の毛髪が薄くなるという症状がみられます。
薄毛の程度や生じ方には個人差がありますが、よく知られているものとして、髪の分け目がクリスマスツリーのような形に広がる症状（frontal accentuation）が挙げられます。
このような症状は主に40〜50代頃の壮年期に多くみられますが、数は少ないものの20代の方でも起こる場合があります。
FAGAの原因は？
FAGAにはホルモンが関係すると言われていますが、はっきりとした原因はまだ明らかになっていません。
また、FAGAのような広範囲に症状があらわれる脱毛疾患は「びまん性脱毛」と呼ばれ、過度なダイエットやホルモンバランスの乱れ、膠原病などの全身疾患や生活習慣のほか、薬剤によっても引き起こされることがあり、視診のみで特定することは困難であると考えられます。
FAGAの原因と考えられるもの
栄養不足によるもの
生活習慣の乱れや過度のダイエットなどで食事の栄養バランスが悪くなると、毛髪の成長や頭皮を健康に維持するための栄養素（主に、鉄分・亜鉛・タンパク質）が足りず、抜け毛や薄毛の原因になることがあります。
ホルモンバランスの乱れによるもの
髪の毛の成長期間を持続させるなど、毛髪に対しても重要な役割を担っているエストロゲン（女性ホルモン）ですが、出産や加齢によって分泌量が減少し、ホルモンバランスが乱れると、薄毛の原因となる場合があります。
ストレスによるもの
ストレスによって自律神経が乱れ、血行不良が引き起こされると、毛根に栄養素が供給されず、抜け毛や薄毛に影響する可能性があります。
睡眠不足によるもの
睡眠中に分泌される成長ホルモンが発毛や育毛を促進することから、睡眠不足が続くと正常な育毛が阻害されてしまうと考えられます。
全身疾患によるもの
膠原病、鉄欠乏性貧血、甲状腺機能低下症などの病気の合併症として、脱毛が起こる場合があります。また、新型コロナウイルス感染症の後遺症としても脱毛が起こる可能性があります。
薬剤によるもの
経口避妊薬（ピル）の服用を中止すると、抜け毛が増加することがあります。
コロナ感染後の脱毛
国立国際医療研究センター（以下、NCGM）によると、2021年10月にコロナ罹患後の患者を対象としたアンケート調査※の結果を報告しました。
コロナ感染後、遷延症状の一つとして「脱毛」が報告されており、主症状(発熱・のどの痛みなど)が回復後に、抜け毛に悩まされる方は多いようです。
※実施期間：2020年2月〜2021年3月
回答者数：457名
参考：新型コロナウイルス感染症罹患後の遷延症状の記述疫学とその出現・遷延リスク因子に関する報告｜国立国際医療研究センター
リンク先：国立国際医療研究センター
コロナに限らず、身体が病気になると食欲が落ちる、また運動不足になったりします。
髪は日々のお食事などから、取り入れた栄養をもとに成長しますので、食事量が減ると髪に十分な栄養が行き渡らない可能性があります。
療養中はどうしても運動量が減り、また血流も滞ります。
血行不良は髪の成長という点では、悪影響を及ぼすため、抜け毛が増加するものと考えられています。
さらには思うように体調が回復しない、というストレスも抜け毛を招く原因の一つとされています。
長引く自粛生活などもあり、抱えたストレスが抜け毛となって表面に現れる可能性は否定できないでしょう。
FAGAの治療方法
FAGAの治療法には次のようなものがあります。
ヘアフィラー
ヘアフィラーは、髪の再成長を促す機能性ペプチドを配合した毛髪専用注入剤です。
薬剤を直接頭皮に注入し、脱毛や薄毛、白髪を改善させていく治療法です。
LED治療
赤色LED光を頭皮に照射して毛乳頭細胞を活性化し、髪の毛の発育を促進する治療法です。
痛みや熱、副作用がほとんどない安全性の高い治療法で、年齢や性別を問わず受けていただくことができます。