当院では、ミノキシジル内服薬の処方は行っておりません!
こんにちは。
西宮の皮フ科かわさきかおりクリニック院長 川﨑加織です。
今日は発毛効果があるとされている内服薬についてのお話です。
時々問い合わせがある「ミノキシジル内服の処方はしていますか?」についてお答えいたします。
結論としては、当院では処方を行っておりません。
今回はその理由と当院の考えを説明していきます。
ミノキシジルとは?
ミノキシジルは元々が降圧剤です。高血圧の方に処方され内服していくうちに、副作用として発毛が認められた症例が多く、発毛薬として有名になったという過程があります。
ミノキシジルの作用は、毛細血管を広げる効果があり、毛乳頭細胞を栄養する血管も同じく広がるため活性化されて毛周期を延長させるというものです。
また、毛乳頭細胞を増殖させたり、発毛因子の産生を促すという報告もあります。市販外用薬ではリアップが有名ですね。
ミノキシジルの副作用
副作用もしっかりあります。
動悸・息切れ、むくみ、頭痛やめまい、肝機能障害、皮膚炎、心疾患などです。
また一番懸念されるのは初期脱毛と求めていない部位への発毛です。
確かに古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されるというメカニズムがあるのですが、内服開始2週間から8週間ほどで初期脱毛として髪が抜けてしまうことがあり、ただでさえ悩んでいるところにその壁を越えられるメンタルを持ち合わせよ、というのはかなり酷な話なんじゃないかと思っています。
さらに求めていない部位への発毛、頭髪はいくら増えても構わないでしょうが、口から飲んだ内服薬がご自身の希望の部位(頭)のみに効くはずがなく、ご丁寧に全身の体毛にも効いてしまうのです。
つまり、体の毛や顔の毛なども生えてしまい、外見上男性化してしまったように見えてしまうというものです。
女性にとってこれは大きな変化ですよね。
発毛したのはいいけれど…
以前私が勤務していたAGAクリニックで「確かに髪は生えたけど、男性化しているよな…うーん」といった私個人から見ていても悩ましい女性の患者様を多数みてきました。クリニックによっては、AGA治療をしながら一方では患者様に体毛の脱毛をお勧めする、といったことをしているところもあるようです。
そのような現状から当院ではミノキシジルを採用しないことに決めました。
内服を止めたら元に戻るでしょうが、髪も元に戻ってしまうので、どこを目標とするか、患者様自身がさらに悩まれる可能性のある治療法ですね。
当院は、患者様のお悩みや生活に寄り添った、オーダーメイドの発毛治療を行っておりますので、
「自分にはどういった治療法が合うのだろう?」など疑問に思ったことがあれば、お気軽にご相談くださいね。